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美代子阿佐ヶ谷気分/墜落デイズ


kjj


先日、「美代子阿佐ヶ谷気分」っていう映画を見ました。
渋谷のイメージフォーラムで上映してます。

監督:坪田義史
原作:安部愼一
出演:水橋研二、町田マリー



「阿佐ヶ谷の彼の部屋であたし 平和よ」


漫画家、安部愼一さんの作品「美代子阿佐ヶ谷気分」の実写化です。
70年代の、どんどん墜落していっちゃうカップルの話。漫画家の安部愼一
は恋人(後の妻)美代子と、阿佐ヶ谷で同棲していて、美代子をモデルに
「美代子阿佐ヶ谷気分」を月刊漫画ガロで発表してました。退廃的な生活
を送って、美代子の友達と浮気したり、その罪の意識から、美代子と自分
の友達を目の前で浮気させたりと・・・後にトラウマになりそうなこと
ばっかりやってる。で、後に子どもが生まれたりするんだけど、結局、
分裂症になっちゃう。


すっごく好きなタイプの映画でした。70年代の、または70年代の日本を
舞台にした日本の映画を観てると、「ああ、この時代の若者ってこーんな
に退廃的だったんだなー」って思う。男も女も今の時代の若者とは全く違う。
もちろんその時代を生きてないから、えらそうなことは言えないんだけど。
きっと、今の若者、90年代の若者、80年代の若者、70年代の若者、
みんな変わってきたんだ。


こういう、絶望に満ちた感じの映画大好きだから、高いお金出して映画館で
見る価値はあった!でも、一年前の自分だったら、もーっと好きだったと思う。


18歳前半の頃、とにかくネガティブなものが好きだった。映画、音楽、絵画、
文学、全てにおいて、暗くて背徳的で絶望的で退廃的なものばっかり好んだ。
結果、私の人生観も退廃的に(笑)このブログのタイトル「恋と退廃」もその
真っただ中にいるときにつけたもの。「美代子阿佐ヶ谷気分」なんて、まさに
「恋」と「退廃」がテーマだと思う。敬愛するタモリや、リリー・フランキー
の影響もモロに受けて、完全に自爆への道を辿っていってました。タモリの
座右の銘なんか「やる気のある者は去れ。/現状維持」だからね。


今はね、そこから抜け出して、ポジティブに前向きに物事を考えることに抵抗
が無くなって、毎日結構明るい気持ちで過ごしてます。一年前の私がこの記事
見たら怒るだろうなー・・・。けれど、ずーっとあのままだったら、きっと私、
死んでた。結局、前向きに物事を考えないと、本当に辛い状況のとき、精神が
もたなくなる。あの頃はひねくれてて、沢山の人々に迷惑かけたなーと反省。。。
ごめんなさい。やっぱり、毎年「一年前は子供だったなー」と思う訳です。
きっと来年も。





ただ、あの頃私が見てきた退廃的な世界観っていうのは、今でも私の大きな
糧になってると思う。例えば、映画や小説で、ハッピーエンドじゃないのが
沢山ある。それによって、現実的になることを学んだ。必ずしも幸せになれる
訳ではないし、幸せになれない人々が世の中に沢山いること。フラットな目で、
しっかり世界を見つめること。ハッピーエンドの映画ばっかり好んでた私には、
すごく魅力的だった。

そして何より、「欠陥」があることって素晴らしい。例えば、ファッションでも、
全身キメキメの何のすきも無いスタイルって絶対魅力的じゃないし、ダサいから
こそ素敵な人って結構いる。完璧な美人よりも、どこか抜けてる人の方がいい。
「欠陥」って、すっごくセクシーだと思う。毒がないと惹き付けられない。

汚いからいい、ダサいからいい、悲しいからいい、希望が無いからいい。そういう
ことって沢山あるなーって、今でも毎日思うのです。映画の話から随分話題が
とんじゃいましたね。



ききき





参考記事:
「月曜日のユカ/加賀まりこ」 
「ロックンロール・スイサイド」


退廃芸術の参考になる映画たち:
・「ブラウンバニー」(2003/ヴィンセント・ギャロ)
・「害虫」(2002/塩田明彦)
・「月曜日のユカ」(1964/中平康)
・「ラストデイズ」(2005/ガス・ヴァン・サント)
・「ヴァージン・スーサイズ」(1999/ソフィア・コッポラ)
・「ゴーストワールド」(2001/テリー・ツワイゴフ)



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Coco Iijima

Author:Coco Iijima
ヒップホップ・アクティヴィスト
1990年 東京生まれ

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