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切ねえEDEN


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www.towerrevo.jp



今年ナンバーワンエモ映画『EDEN/エデン』観てきました。
読者の方からリクエストもらったのが嬉しくて、
ルンルンで観に行きました。

ネタバレで書きます。すいません。
超エモいっす容赦ないっす。
なんだこの胸がヒリヒリする感じ。





『EDEN』は、90年代初頭から現在までの
パリ (ちょっとアメリカ) のクラブシーンと同時に、
一人のDJの青春、夢、栄光、そして挫折•挫折•挫折を描いた映画。
監督はミア・ハンセン=ラヴ。
実の兄をモデルにこの映画を作ったそう。
くすぶった若者という点ではこの前書いた
『フランシス・ハ』と『インサイド・ルーウィン・デイヴィス』に
似てた。『フランシス・ハ』の女の子も『EDEN』出てるし。






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kinopavasaris.lt

主人公のポールは、90年代初頭、17-8歳の頃から
レイヴやクラブに出入りするようになり、
クラブカルチャーとクラブミュージック、
特にガラージと呼ばれるジャンルを好きになります。

ガラージとは、80年代のニューヨークの伝説的クラブ
「パラダイスガレージ」でかかっていたような音楽のこと。
ディスコとハウスの間のような音楽。
「パラダイスガレージ」は、ちょうど「ディスコ」が「クラブ」へと
移り変わる頃に熱狂的な人気を博した場所で、
未だに多くの人が第二のパラダイスガレージを作ろうと必死になるも、
これを超える場所は多分二度と現れない。

fc2blog_2015102013490167a.jpg
パラダイスガレージにできる長蛇の列。
thump.vice.com

そこの主要DJだった、こちらもまた伝説的存在のラリー・レヴァンが
ガラージと呼ばれる音楽のムーブメントを作ったと言われてる。






そのガラージと、ラリー・レヴァンを敬愛し、自らもDJを志すポール。
パリの人気のクラブで回すうち、徐々に仕事も増え、
メディアにも注目され、「職業=DJ」と言えるまでになった。
(DJを職業にするってだけですごいことです。
クラブでDJしたってほとんどの人はお金貰えないから)
フランスのクラブだけでなく、ニューヨークやシカゴのイベントにも
出演したりと、なかなかの地位まで上り詰める。

だけど、DJ業は浮き沈みが激しく、実力うんぬん以前に、
世間の気まぐれで一気に売れなくなったりする、

そんな中、やはりポールも時代の波に押され、
次第に失速していきます。

2000年代に入り、時代は、ダフトパンクに代表される
エレクトロ路線へまっしぐら。
「One More Time」が発表された当時の、狂気のような
「時代はこれを求めていた」感が表現されている。

ポールが愛するガラージは、エレクトロとはかけ離れた
ソウルフルなディスコハウス。
エレクトロの波についていけず、どんどん取り残されていく。
20数年以上の活動の中、世間もまわりの人たちも変わっていく中、
自分だけがガラージにしがみつく。

親友の自殺、コカイン中毒、活動のために重ねた借金、
何人もの恋人との中途半端な恋愛の末、
ポールは精神を病むまでになる。





eden_convert_20151020135856.jpg
www.indiewire.com





この映画には、明らかな挫折・転落が描かれています。
シビアな世界だというのは百も承知だけど、
愛する音楽を一途に愛し続けた結果がこれだと思うと、
本当に心苦しい。

最終的に、音楽以外のことに一縷の希望を見出しつつ、
映画は終わる。駆け抜けた青春を思い出に、
これからは地道に生きていくのでしょうか。


「EDEN」はざっくりと前半・後半に分かれていて、
前半はその名も「PARADISE GARAGE」。
ポールたちの、まさにパラダイスのような輝きを表している。
後半は「LOST IN MUSIC」。
これはおそらく、Sister Sledgeの同名の曲の引用で、
音楽を愛してそれを生業とすることの悲惨さが描かれる。
Lost In Musicも、音楽で生きていく覚悟を歌った曲だし。



リミックスバージョン







ポール役のフェリックス・ド・ジヴリって、
17-8歳の若い頃から30代後半まで、全てを演じてるけど、
それぞれが違和感なくてすごい!メイクの成せるわざ??
最初出てきたときは「やっぱ17歳だから若いなー。かわいー。」
くらいに思ってたのに、終盤ではこれで30代とか老けてんなーと思うほど。

Felix+de+Givry+Eden+Premiere+52nd+New+York+olKCjAlnN_gl_convert_20151020140317.jpg
taddlr.com

名前のとおり、ジブリ映画に何か人間じゃない役で出てそう。







音楽をテーマにした映画だけあって、
その使われ方、響き方はとても良かった。

クラブやレイヴに入る前の、外に漏れる音のワクワク。
入ってからの開放的でフレッシュ (fresh/flesh) な感覚。
思わず身体が動きました。
90年代のガラージが好きな人にはたまらない選曲。
サントラも出てるので要チェックです。

時代が進むにつれ、ガラージとは雰囲気が違う
ダフトパンクの曲が使われるけれど、それもまた良い。
主人公が焦れば焦るほど、ダフトパンクが輝いて聴こえる。
切ない。

ただ、もう少しポールの音楽への果てしない愛と、
全盛期のポールのプレイや、ダフトパンクが出てきた頃の
クラブ内の狂ったような高揚が全面に描かれていても
良かったかなー。生ぬるいものじゃないと思うんですよ。
プレイ中に悦に浸るようなシーンがあっても良かった。

エンドロールに流れるのはガレージの代表的曲。
皮肉にもタイトルが「Happy Song」。
めっちゃいい曲でそこがまた切ない。









この映画で描かれるポールの青春 (と呼ぶには長すぎ?) は
痛々しいけれど、こんな風に全てを捧げられるほど愛する対象があるって、
きっと何よりも幸せなことです。
人生を勝ち組と負け組に分けるとしたら、こんなに好きなことがある時点で、
すでに勝ち組だと思います。何でもいいんだと思う。
音楽でも本でもスポーツでも恋愛でも。
報われなくたって、もうすでに勝ってるよね。






理由もなく疎遠になってしまったけど、
DJで、ハウスやガラージのこと、クラブのこと、
いろいろ教えてくれた友達のことを思い出しました。
いつまでも同じ関係でいられないの分かってるし、
人生ってそういうもんだし、別にいいんだけど、
最高の音楽と最高の感覚を共有できていた人が
離れていってしまったのはやっぱ悲しいな。
だけど、私はひとりぼっちでも、この音楽を一生愛するだろう。

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Coco Iijima

Author:Coco Iijima
ヒップホップ・アクティヴィスト
1990年 東京生まれ

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