been dazed and confused for so long 

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
    --:-- | Top

スーパーの女(1996年)


最高傑作と言っていいわね。


jsu0027s_l_convert_20150828183410.png




伊丹十三は大好きな映画監督の一人で、
有名な作品諸々と、「マルサの女」「ミンボーの女」
などなど、女シリーズも見てきました。
なかでも「スーパーの女」には、弾けるような衝撃を受けました。

この映画は、映画に必要なすべてがある。
ヒューマンドラマ、正義、恋愛、コメディー、アクション、涙。
そのうえ、炸裂するガールズパワー(オバサンだけど)にやられる。
こんなに気持ちの良いカタルシスはない。



ああ伊丹十三先生。

hqdefault_convert_20150828184036.jpg




あらすじ:
スーパー好きの主婦が、売れないスーパーを立て直そうと
奮闘するコメディ。スーパー“正直屋”の専務・小林五郎(津川雅彦)は、
商品も売れず、店員も覇気がなく困り果てていた。
ある日、五郎はライバル店へ調査に出向いたところ、
偶然幼馴染みの井上花子(宮本信子)と再会する。五郎はスーパー好きの
花子の鋭い視点を買って、花子を正直屋で雇う。花子は早速問題の
解決に取りかかるが、プライドだけは高い職人たちの協力を得られず
苦労する。それでもめげない花子は的確な改善策を提案し
成果を上げ始めるのだが……。(allcinema)




正直屋に雇われた花子は、スーパーのひどい状況を目の当たりにします。
それはこの映画が公開した後に世間を賑わせた食品偽装問題を
予想していたかのような内容。
産地偽装、賞味期限偽装、原材料偽装などなど…
2000年以降に次々と暴かれた問題を最初に告発したかのようです。
さらに、従業員同士のヒエラルキーやいざこざからなる
コミュニケーション不全や、癒着、不正などなど…
正直屋は、今にもつぶれそうなスーパーでした。
それをひとつひとつ地道に立て直して行くのが花子です。

最初は面倒がっていた人たちも徐々に協力し始めて、
辛く長い道のりながら、その過程はとても充実していて
楽しそう。そう、一生懸命働くって、本当に楽しいことですよね。
幸せなことですよね。しかもそれによって成果が得られたり、
報酬だってもらえるんだから。
スーパーで売っていたおにぎりの具をごまかしていた業者が、
花子に説得されて、新鮮な本物の具に変えてから、客の賞賛を得たときの涙。
これが、働くことの喜びで、働くことの意味なのではと思いました。

なんとなく仕事をこなすだけだった人たちが、徐々に自分の仕事に
誇りと責任を持ち始めてから、生き生きしてくる。



110930_supernoonnna_present_convert_20150828184438.jpg



決して立場が高くないパートとして働くオバちゃんたちは、
上からの圧力で、不正もいやいや引き受けながら業務をこなすも、
花子の強さに共感して、勇気を出して問題に立ち向う。
圧力から解放されたオバちゃんたちが声をあげて
きゃっきゃと喜ぶ姿は、涙なしでは見れない。

私はこの手の、「女性解放」に弱い…。
女が何かしら抱え込んでいたもの、抑圧されていたものを
吹っ切って自由に楽しく、強く生きる、といったストーリーには
いつも泣かされる。






ケイティー・ペリーの曲に「Roar」ってのがあります。
弱い立場にいた女の子が、何かをきっかけに
強く、堂々と生きていく決心をするという歌。





「言いたいことも抑えて、問題を起こさないように気をつけて、
あなたからの抑圧にも耐えていた。けれどもう懲り懲り。
今はタイガーの目を手に入れた。私は火の中を踊るチャンピオン。
私が吠える声が聞こえるでしょ。ライオンよりも大きな叫び声。」

といった感じで、自分を解放して、自由に生きる女の子がいる。

「スーパーの女」も同じ。
堂々と生き生きと、楽しそうに働く人たちの姿は見ているだけで
涙が出るほど嬉しい。








普通の主婦として生きていた女が、
働くことの楽しさを知って、夢中になる。
花子はカリスマ性があって、気丈で強く、まさにスーパーウーマンでした。
こういう人になりたいと心から願う。
(花子は本当にスーパーウーマンで、この映画はほとんどおとぎ話で、
普通の人がこんなに厳しい基準でやったらそれこそ潰れてしまうけど)

花子と五郎は「日本一のスーパー」を目指すけれど、
売り上げでは大手には叶わない。規模だって到底無理。
だけど「お客さんのことを日本一考えるスーパー」なら
自分たちにだってできると気づく。
これは、誰もが自分の仕事や人生に置き換えられるでしょう。
利益でのし上がることは難しい、規模を拡大することも難しい、
だけど自分で出来そうな範囲で一生懸命頑張ったら、
その部分では天下を取れるかもしれない。
これなら自分にでも出来る。



ヒーロー的なカタルシスだけでなく、
前述の通り、いろんな要素がある映画です。
花子と五郎の淡いロマンスは、これもなぜか泣けてくるようでした。
二人のコミカルなやりとりは夫婦漫才のように楽しいけど、
ロマンチックな雰囲気になると一気にドキドキ!
宮本信子が世界一可愛い女に思える。
津川雅彦は、大御所オーラがすごくて、普段怖いくらいだけど、
この映画では情けなくて頼りなくて、でも可愛くて母性本能をくすぐるような。
俳優ってすごいって思った!!
日本映画史上、こんなに愛すべき二人が他にいるでしょうか。

カーチェイスシーンは、スーパーが題材の映画とは思えないほど本格的。
キャストも豪華でみんな笑っちゃうくらいハマリ役。
この映画は正直、1996年に作られたとは思えないほど、
演出や演技が古臭いんだけど、それがいいのよ!「映画」って感じで!





これを見た後は必ずスーパーに行きたくなる。
隅々までチェックしてみたくなる。
スーパーで働いてみたくなる。
働く人の顔を見ていたくなる。
どんな仕事だって、公明正大に頑張ろうと思える。
そうしたら、何か良いことあるかもしれないと思える。
正直にやっていれば報われるかもしれないと希望が持てる。
それだけでもう幸せじゃないですか。





スポンサーサイト
 
Comment
 
 






(編集・削除用)


管理者にだけ表示を許可
 
Trackback
 
 
http://coco329jeremy329.blog49.fc2.com/tb.php/698-b823faed
 
 
プロフィール
 
 

Coco Iijima

Author:Coco Iijima
ヒップホップ・アクティヴィスト
1990年 東京生まれ

気になることあったらコメント、
またはメールaaliyahr.kelly2001@gmail.com ください。
大歓迎です。お仕事のご依頼も上記アドレスまで。

 
 
最新記事
 
 
 
 
最新コメント
 
 
 
 
最新トラックバック
 
 
 
 
月別アーカイブ
 
 
 
 
カテゴリ
 
 
 
 
カウンター
 
 
 
 
検索フォーム
 
 
 
 
RSSリンクの表示
 
 
 
 
リンク
 
 
 
 
ブロとも申請フォーム
 
 
 
 
QRコード
 
 
QRコード
 
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。