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Uptown Funk 解説


Uptown Funk you up, uptown funk you up
Uptown Funk you up, uptown funk you up
I said, uptown Funk you up, uptown funk you up
Uptown Funk you up, uptown funk you up..........

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頭から離れないすね。
ブルーノ・マーズ&マーク・ロンソンの「Uptown Funk

そもそも今流行ってる音楽に疎い私に、
行きつけのバーのバーテンダーが教えてくれたのが知ったきっかけ。
ボーイズパワー満載の感じが好きだって紹介してくれたんだ。




いやーー本当に本当に名曲&名映像ですよね!!
iPodで電車とかで聴いていても、頭や足が動いちゃって仕方ない。
ファンクやソウルやディスコやガラージ、そしてヒップホップなどなど、
懐かしい音へのリスペクトが土台にあって、
いつも懐かしい音楽ばかり聴いている私にはたまりません。

というわけで、同世代のなかでも飛び抜けて懐かしい音楽への
造詣が深いことで有名な私が、知識を披露しつつ、
「Uptown Funk」を解説しようと思います。
「なんかイイ」けど何でかよく分からないと思ってた人、読むといいよ。
(結構一生懸命書いたんで読んでください…すいません…)






1. 完璧なミュージックビデオ

今どき音楽はYouTubeで聴くものなので、
最初に聴くときに同時に映像も目にすることが多い。
それをきっとブルーノさんもロンソンさんも分かってらっしゃるのね。
一切の妥協を感じない。完璧。
完璧ではあるけど、しっかりダサさも加えて外しているし、
ユーモアもたっぷりあって飽きない。


冒頭でセクシーなレディーたちが歩いているけど、
顔は映さない。このMVにはいわゆる"女"は出てこない。
それがまずちょっと昔っぽい。
60年代なんか、男性歌手がラブソングを歌っていても
女が出てくるMVがあまりない。例えばThe Temptationsとか、
彼らの映像と言えば、自分たちが歌って踊って、ていうものが定番。
代表曲の「My GIrl」の映像とか、「Uptown Funk」の冒頭0:08あたり、
ピカピカの黒い靴履いて並んで足を踏む部分に通じる。






ブルーノたちは、それはもう完全な輩でしかなく、チンピラ感が見事にでてる。
それはいつか何かの映画で観たような、70-80年代の、
ニューヨークを舞台にした、シチリア系移民の
ギャングorマフィア映画の感じなのです。
マーク・ロンソンなんて、まさに若い頃のデニーロかアル・パチーノみたい。
サングラスにリーゼント気味の髪型でキメて最高(にダサい)!
正直、マフィア映画には興味がないからあまり思い浮かばないけど、
ゴッドファーザーとか?グッドフェローズとか?アメリカンギャングスターとか?

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あとブルースブラザーズ!!

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ギャングでもマフィアでもないけど、スパイク•リー監督の
「Do the right thing」もなんとなく雰囲気が似てるかな。



ブルーノのジャケットがダサい紫色なのも素晴らしい。
これが黒とかグレーのシックなジャケットだったら、
カッコよすぎちゃって、親しみが感じられないし、
記憶に残りにくい。
このジャケットと、DJ OZMAみたいなサングラスと、
つけているだけで胡散臭さ7割増しの金のネックレスで、
通り過ぎるレディーたちにヤジを飛ばすってのが、
しょうもなくて素晴らしい。



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中盤に、オバちゃん、ブルーノ、ロンソンで
レトロな床屋でパーマかけてる感じも最高ね。
ロンソンの電話をする仕草が面白くて何回も見ちゃう。
決して「Hair Salon」でなく「Barber」である感じ。
今時こんなんでパーマかける人いるのかな…







2. 大々的な歴代のサンプリング

先述の通り、この曲は懐かしいファンクやソウルやディスコやガラージ、
ヒップホップなどの要素がふんだんに取り入れられています。
サンプリングを公表していないまでも、「あーあの曲っぽい」とか
「ここのシャウト、あの曲と同じ!」というのがちょくちょくあります。


正式には確か、The Gap Bandの「Oops Upside Your Head」と、





Trinidad Jamesの「All Gold Everything」



らしい。



それでもなんとなく、マイケル・ジャクソンやプリンス
ダイアナ・ロス感もあるし、
Earth Wind & Fireの「Getaway」や、





シュガーヒルレコーズ出身のガールズグループ
The Sequenceの「Funk You Up」や





ギターの感じがChicの「Le Freak」や




Zapp&Rogerの「More Bounce To The Ounce」みたいで、





終盤の「セーイワァー!」ていうシャウトは
初代&元祖ラッパーグループSugarhill Gangの
「Rapper's Delight」みたい。


2:05あたりのシャウトね。


サンプリングはしばしばパクリと呼ばれるけど、
本当はこれは素晴らしい行為だと思う。
小さい頃、若い頃聴いて頭に染み付いた音楽へのリスペクトだもん。
著作権とか使用料とかややこしいんだろうけど…。
ファレル・ウィリアムズが「Blurred Lines」で
マーヴィン・ゲイの「Got to give it up」をパクったって、
マーヴィン・ゲイの娘たちが裁判を起こして、
結局9億をファレル側が支払ったって話だけど、
バカバカしい話だよなあ。
9億て……







3. 歌詞

ファンクとか、こういったダンサブルな曲の歌詞って、
昔から同じようなことばかり歌っています。
「君が好きだ」とか「踊ろう」とか「セクシーな気分だ」とか。
例に漏れず、「Uptown Funk」も大したことを歌っていない。
でもそれが良いんです。

要約すると、
「イケてる服を着こなして一流の車乗り回して、
俺ってカッコよすぎて自分でも困っちゃう。
女の子も夢中で罪な男、警察か消防車呼んで俺を冷ましたほうがいいぜ
このUptown Funkって最高だから思い切り踊ろうぜ」

といった感じ。
誰もが持っているナルシシズムをこんなノリノリの曲で表現されたら、
聞いてるほうもカッコつけて、気持ち良く踊れそうですよね。

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「俺ってイケてすぎて自分にキスしたくなっちゃうぜ」



スラングが多くてネイティブじゃないと理解が難しいけど、
それでも大したことを歌ってないのが明らか。
ただ、最初のほう、「Michelle Pheifer」という歌詞が出てくるけど、
これは大女優 ミシェル・ファイファーのことで、
これは100%、「スカーフェイス」という映画でのヒロイン役の
ミシェル・ファイファーのことを指しているんだと思う。


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これも王道ギャング映画で、その世界感はまさにUptown Funk!
(スカーフェイスはかなりのバイオレンスだけど)
しかもこの映画の音楽監督はディスコの巨匠・ジョルジオ・モロダー!

こういう風に、一部に昔の映画を思わせるフレーズを入れることで、
一縷のインテリ感サブカル感を匂わせることに成功してます。
(もしかしたら、89年の「恋のゆくえ/ファビュラスベイカーボーイズ」
でのミシェル・ファイファーかも!DQNから成り上がったジャズシンガーの役だし)







4. ブルーノ・マーズの希代の才能

これはやはり、ブルーノ・マーズだから出来ることですよね。
ダンススキル、演技力、歌唱力、抜群のリズム感。。。
背が小さめだけど、それってエンターテイナーにとっては
逆に有利じゃないかと思う。
ファンクやヒップホップをはじめとする、ブラックミュージックって、
縦に長いよりも、小さめでちょっとボリュームがあるほうが、
バランスがいい。(ブルーノは細いけど)

「Uptown Funk」も、ダンサーたちの中で真ん中に立つブルーノが
一番小さくて、バランスが良い。
背の高いロンソンと並ぶときも、その差がブルースブラザーズみたい。

ブルーノって、顔は可愛いらしくて優しそうなお兄さんといった感じ
だけど、このMVではサングラスでそれを隠し通している。
そのせいで顔の表情が隠れるものの、ダンスと全身を使った演技力で、
キャラクターが引き立っている。
本来このMVのテーマは結構お下劣なはずだけど、
小さな子供が見ても一切問題無い仕上がりなのは、
ブルーノの優しいオーラによるものかもしれませんね。

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この少年みたいな目がかわいい!
これって「サングラス外したら吹き出しちゃうほど
あどけない目をしてるアイツに弱い」ってやつじゃないですか!!

第二のマイケル・ジャクソンなんじゃないかと思うほど
才能あるブルーノだけど、天才型というよりは努力型だと思う。
努力っていうか、ブルーノの歴代のミュージックシーン、
アーティストに対するものすごいリスペクトが彼自身の芸に現れている感じ。
それは他のブルーノのMVを見ても明らか。大好きなんだろうなーと思う。

これはグラミー賞での舞台。



2011年に亡くなったエイミー・ワインハウスへのトリビュートで、
エイミーの人気曲「Valerie」を歌うブルーノ。
終盤、額に汗を浮かべながら「Hey Amy I love you baby」と歌うブルーノを
見てボロボロ泣けてきて、でもパフォーマンスが最高で、
泣きながら踊るという経験を初めてしました。







5. 信頼できる男、マーク・ロンソン

「解説」とか言っておきながら、ごめんなさい。
マーク・ロンソンのこと、あまり知りませんでした。
まあこれを書くにあたって、ちゃちゃっと調べたわけですけど、
彼はまさに私のヒーローでした。
ブルーノと同じく、昔流行った音へのリスペクトがすごくて、
それをしっかり現代に落とし込んでいる。
Uptown Funkではあまりその傾向は見られないけど、
他の曲では80年代〜90年代の元祖ハウスミュージック、
元祖クラブシーンの影響を強く感じる。
「Uptown Funk」も収録されているアルバム
「Uptown Special」、最高の一言に尽きます…。
これはきちんとお金を払って楽しみたいと思える作品です。
こういう才能ある、プロデューサー的な人が、
手頃な、金になりそうな流行のチンケな部分に流されず、
心底好きな音楽をやってくれると、こっちにも響きますよ。


MARK+RONSON+UPTOWN+SPEC#55E_convert_20150731141305





先述のとおり、今や音楽はYouTubeで聴く時代になりました。
そのコメント欄は知名度の高い歌手ほど(ジャスティン・ビーバーとか…)
荒れていて、心ないコメントが数多く見られます。
同時に、昔の音楽の動画には、それがどの時代でさえ
(1950年代だろうが2000年代だろうが)
「あの頃は良かった」
「これが本当の音楽だ」
「今の音楽はクズばかりだ」
「生まれる時代を間違えた」
と賞賛しつつ、今の時代を嘆くものばかりです。

確かに昔は良かった。あの頃の音楽は本当に良かった。
けれど、新しい音楽を嘆くより、新しくて良い音楽に出会うべきです。
そりゃあ良いと思えない代物もあるけど、良いものも沢山あるんだから。
新しいものを頑なに受け入れず、けなす姿勢は、
50年代、60年代、当時新しかったロックンロールに熱中する若者を
軽蔑する親世代の老害と同じこと。それは絶対ダサいでしょ。
温故知新、古いものを愛するなら、それを新しいものに
繋げていけたほうが良い。
それは、ある一定の評価を得た古い音楽ばっかり聴いて、
安心している自分にも言い聞かせています。
新しいものに挑むのはいつも勇気がいるね。

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Comment
 
 
2015.08.06 Thu 22:42 さかい  #-
毎回勉強になります!!
そして良い文章書きます
特に最後の件は共感できて、『昔が云々、、』ばかりではなくて、
『良いものは良い』と素直に言いたいですよね

僕も“Uptown Fun”を聞いて
『もしやこの部分はあの曲からかな』って部分ありました!!

『do the right thing』観なきゃ観なきゃと思っているんだけど、
近くのレンタルショップにないんですよね
探しが足りねーのかな
かっけーべ  [URL][Edit]
こんなに長い文章最後まで読んでくれてありがとうございます。

do the right thing はちょうど今年の日本の夏みたいに暑くて暑くてしょうがないブルックリンが舞台です。実感を持って観れると思うので、ぜひこの夏のうちに観ることをおすすめします!テーマは人種問題ですが、ブラックミュージックに関するシーンが沢山出てきて嬉しくなっちゃいます。(特にラジオのシーン) 大きめのTSUTAYAなら取り扱ってると思います!
Re: かっけーべ  [URL][Edit]






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Coco Iijima

Author:Coco Iijima
ヒップホップ・アクティヴィスト
1990年 東京生まれ

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