been dazed and confused for so long 

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I Shop, Therefore I Am


映画って好きだ。辛いことから逃れられる。
シリアスな映画も悲しい映画も好きだけど、
最近は現実世界がクソすぎるので、
ポップなラブコメみたいのしか見る気になれない。

だけどそういう、くだらなそうに見えるラブコメだって、
制作した人たちが本気で作ったんだから、
色々と考えさせられることもある。
でも大衆向けだから軽い気持ちで見られて、
見終わってから嫌な気持ちにならないのが良い。



shop1.jpg



あらすじ(Yahoo!映画から抜粋)
一流ファッション誌の記者を目指す、
ニューヨーク在住の25歳、レベッカ。
何かしら理由を見つけてはショッピングに明け暮れる一方、
地味な園芸雑誌の編集部で退屈な毎日を送る彼女は、
キャリアアップを狙って転職活動を開始。ところが、
ひょんなハプニングから経済雑誌の編集部に採用されてしまい…。








見るからにくだらなそうなパッケージ(失礼!)で、
一時的にそこそこ楽しい気分にしてくれそうな映画、
って基準で選んだのだけど、とても面白かった!

レベッカは服が、お買い物が好きで、
溢れるほどの服を持ってるけど、最後に、
本当に価値のある服に気付く。

大切な人に関係した思い入れのあるドレス。
自分とキャリアを共に歩んだ戦友みたいなスカーフ。
それはどんな高級品よりも価値があるよね。

劇中にも「値段と価値は別物だ」っていうセリフがあるけど、
どんな価格でも、それに特別な思い入れがあれば価値は
価格を上回る。お店が提示した値段は最低限のもの、
そこから何らかの形で、自分で価値を上げていく。




お買い物中毒のせいで借金が増えて、嘘に嘘を重ねて、
それはもう犯罪に近い行為だけど、素直で元気で、
可愛くて、痛々しくて、憎めない。
憎めないどころか、レベッカが大好きになってしまった!

「プラダを着た悪魔」に似ているしファッションスタイリストは
両映画ともパトリシア・フィールド(彼女の美意識は好きじゃない)。
レベッカは、アメリカ映画のヒロインにありがちな
ビッチキャラではなく、アホらしいセックスシーンも無く、
恋愛に関しての彼女の姿勢は好感持てたな〜
「プラダ〜」では堂々と彼氏を裏切って開き直っちゃうよね!



重ね続けた嘘がばれて、仕事も親友も恋人も失いかけるけど、
そのおかげで、本当に大切なものが何か知る。
本当に大切な服、アイテム。大切な人。家族、キャリア。
思い描いてたものとは違うけど、レベッカは
しっかり自分の道を歩いていける強い女性になる。

もうガラス越しのマネキンに誘惑されることも無い。
ラストシーンはすがすがしい。








04057-(BK)_convert_20130506200152.jpg



I Shop, Therefore I Am.
我買う、ゆえに我あり。




アメリカの美術家、バーバラ・クルーガーの作品の中に出てくる言葉。
この言葉は、とても衝撃的だった。
多くの人のアイデンティティーと、生きる意味が、
お買い物によって作られている社会で、
クレジットカードに見立てた四角の中にこの言葉があって、
消費社会への皮肉というか、(そうとも言い切れないのかな?)
課題を提示された気がして、この言葉が頭から離れない。





お買い物は複雑。

最低限のお買い物はしないと生きていけないけど、
問題なのはその最低限のモノ以外に何を買うか。
だって本もカメラも車も、オシャレもお化粧もお菓子も、
無くたって生きていける。だけどそんな人生絶対嫌だ。
じゃあ何を買うかって、膨大な選択肢の中から選ばなきゃ
いけないから厄介なんだ。

好きなものに夢中になる。それは素敵なこと。
服が大好きで、夢中になって服を買う。
だけど、クローゼットは服で溢れかえってるのに
私たちが言うセリフは「着るものが無い」。
いくら買っても満たされない、おまけに流行は
繰り返すからどんどん買い足さなきゃっていう
強迫観念に襲われる、、、


欲しいものを探すためにお買い物して、
お買い物によって安心出来て、満たされた気分になれる。
88年の西武百貨店のコピーで
「ほしいものが、ほしいわ」ってのがあった。
それとこの映画とでは、国も時代も経済情勢も違うけど、
正しい消費、賢い消費、欲しいものと必要なものの違い、
イロイロ複雑なことが多いのは同じだね。
消費して消費して、たくさんのモノを得たはずが、
私たちの中身はカラッポ。おかしな話だよね。

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Coco Iijima

Author:Coco Iijima
ヒップホップ・アクティヴィスト
1990年 東京生まれ

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